こんにちは、アキヒロです。
先月、タイに引っ越しをしました。
移住後、少しバタバタしていましたが、生活も落ち着いてきましたので、タイに移り住んだ理由や移住に向けて行った準備等について整理しています。
前回の記事では、海外移住先にタイを選んだ理由について書いていますので、よろしければそちらも見て頂ければ嬉しいです。
さて、今回はタイ移住への準備についてですが、書き始めると長くなってしまったので、まずはお金まわりのことに焦点を当てて、資金管理編ということでお届けしたいと思います。

海外移住といっても色々な形態があるかと思いますが、駐在員等、何かしらの組織に所属し、業務のため本邦から派遣される場合は、その派遣先の国で十分に生活できるだけの手当は支払われると思いますので、特に問題ないと思います。
他方、リタイヤやセミリタイヤ後の移住や、留学といった場合においては、経済的に十分にやっていけるのか、きちんと試算をしておく必要があります。
ここでは、経済的に保証されている駐在員等ではなく、自力で海外生活を成立させる必要があるケースの一例として、私がどのように海外生活を支える経済的基盤を整えたのか、考え方的な部分が多くはなってしまいますが、整理をしていきたいと思います。
生活費の試算

まずは想定される支出を計算する必要があります。最近、Youtube等、ネット上でもFIRE(Financial Independence Retire Early:経済的に自立して早期にリタイヤすること)にはいくら必要かといった話をよく見かけますが、必要資金の金額はその人の支出次第ですし、どのような形で資産運用するのかにも依りますのでので、一概には言えないというのが実際のところかと思います。そのため、自分がどこでどのような生活を送りたいのか、そのためには、生活費とその他必要な費用として、どの程度の支出が見込まれるのか、実際に計算して具体的な金額を算出するというのが、まず第一に行うべきことになるかと思います。
私の場合、毎月の必要な生活費として、固定費は「住居費」、「通信費」、「光熱費」の3項目、変動費については、「食費」、「娯楽費」、「交通費」、「雑費」の4項目で整理して見積もっています。加えて、年間にかかる費用として、「帰省費用」、「クレジットカードの年会費」、「保険代」、「予備費」として計上しています。予備費については、主に携帯やPCなどのガジェット類の買い替えや、急な帰国の他、他国に渡航する必要が生じた場合の旅費等を想定しています。留学の方はこうした生活費に加え、学費や学業にかかる費用も計算に加える必要があります。
あと忘れてはならないのがインフレです。移住1年目や2年目といった目の前の生活費であれば、現在の家賃相場や物価に基づいて計算することで良いと思いますが、基本的にモノの値段は上がり続けるものです(日本の30年のデフレは異常)。そのため、1〜2年程度の滞在であれば良いですが、長期に移住生活を維持する場合は、初期に想定する年間の必要費用に対し、仮定のインフレ率を加味した上で、長期的に生活が維持できるか(資金が枯渇しないか)、計算をしておかなくてはなりません。
これは1つの例えですが、タイの消費者物価指数は、2010年を100とした場合、2022年には120.6になります(データブック国際労働比較2024)。数式は省略しますが、この場合の年間の物価上昇率は約1.57%になりますので、過去の実績値を踏まえると、少し余裕を見て、2.0〜2.5%程度のインフレは考慮しておいた方が良いのではないかと思います。
なお、冒頭のFIREにはいくら必要かという目安でいうと、ご存知の方も多いかと思いますが、年間の生活費の25倍の金額を1つの目途としても良いかも知れません。これは、資産の安全な引出し率を究明しようとしたトリニティ・スタディと呼ばれる有名な研究があり、そのなかで提唱されている1つのシナリオで「4%ルール」というものが根拠になっています。ただ、実際には、各人のリスク許容度を踏まえてポートフォリオを組む必要がありますし、米国外に住むなら為替の影響もありますので、やはり各自の個別のケースとして幾つかのパターンでシミュレーションをしておくことをお勧めします。このあたりの話は、これだけで結構なボリュームになりますので、また機会があれば別途記事にしてみたいと思います。
初期費用の計算

生活費に加えて、日本を出国し、海外での生活基盤を整えるまでは、色々と入り用になりますので、移住のための初期費用としてどのくらいのお金が必要になるのかも見積もっておかなくてはなりません。
これも人によってケースバイケースだとは思いますが、具体的には、
- 渡航のための飛行機代
- 到着後、部屋を見つけるまでのホテル代
- 賃貸契約のデポジット
- 出発前・到着後に必要なものを買い揃えるための費用等
を計算に入れておく必要があると思います。
私の場合は上記に加え、バイクの購入を考えていましたので、その購入費用と車両登録にかかる手続きの費用も初期費用として計上していました。賃貸契約のデポジットについては、タイの場合、通常、家賃の2ヶ月分が相場のようです。また、ご参考までですが、到着後のホテルについて、私は6泊分を予約していました。渡航前から不動産屋とは連絡をとっていて、事前に段取りをしていて、日数的に少し余裕があったかなといったところでした。
資金の移動手段の確保

次に、海外での移住生活が十分に維持できる経済的算段がついたとして、ご自身の資金をどのように管理するか、移住する前に整理し、準備をしておく必要があります。ここで管理と言っているのは、具体的に資金をどこに置くのか、またどのように資金を移動させるのかという手段のことになります。
例えば、多くの方が日本の銀行や証券会社に資金を置いたまま移住されるのではないかと思いますが、その場合、海外の移住先にどのように資金を送金するのかは予め考えておかなくてはなりません。というのも、近年はマネーロンダリング対策なのかわかりませんが(穿った見方をすれば資金移動の制限でしょうか)、日本の銀行から外国送金を行う難易度が日に日に高くなっているためです。
3年ほど前(2022年頃)の話ですが、ネット銀行に置いてあったお金を、以前からずっと利用していた地銀に移し、その地銀から、海外の自分の口座に外国送金しようとしたところ、送金資金の出所を洗いざらい訊かれ、元々資金の置いてあったネット銀行の口座の出金記録なども見せたにも関わらず、結局、入金されて間もないお金は外国送金できないとのことで送金してもらえませんでした。どのくらいの期間その資金を置いておくと送金できるようになるのかを尋ねても明確な回答はなく、マネロン対策で監視が厳しいとだけ言われました。同じ地銀から2017年、2018年ごろに同じ海外口座に何度か送金した実績もあったので、そのことを説明しても頑なに取り合ってもらえませんでした。
もちろん銀行からの外国送金は、銀行によって対応も異なるでしょうし、いまでも資金移動の一つの手段ではあるとは思いますが、さらなる監視強化等がないとは限りませんし、一層難易度が上がる可能性もありますので、資金移動の手段は複数確保しておくことが望ましいと思います。
ご参考までですが、私の場合、日本からの資金移動には、WISEとRevolutというアプリを利用しています。これらのアプリは便利ですが、アプリをダウンロードし、利用開始するまでには、住民票やマイナンバー等の提出が求められますので、出国前(住民票を抜く前)に利用できる状態にしておく必要がある点、留意が必要なところです。
WISEとRevolutの違いについては、まとめているサイトがあるかと思いますので、詳しくはGoogle等で調べて頂ければと思いますが、1つの大きな違いとしては、着金までのスピードかと思います。タイの場合、WISEは数秒、数分で着金しますが、Revolutは1〜2日かかります。これは送金の仕組みの違いによるものです。それならWISEだけで良い気もしますが、WISEの場合は日本円を日本円のまま送金することができず、必ず外貨に両替してから送ることになります。他方、Revolutの場合は、日本円を日本円のまま送金することができます。あまりそういうことをする人はいないかも知れませんが、私は、第三国の銀行にマルチカレンシー口座を持っている関係で、日本円を日本円のまま送金できると都合が良いため、WISEとRevolutを併用しています。その他、WISEとRevolutには手数料や提供されているプラン等にも違いがありますので、サービスの内容をよくご確認の上、資金移動の選択肢としてご検討されても良いのではないかと思います。
ちなみに海外移住することを日本の銀行に伝えると、口座の解約を迫られることはないとは思いますが、利用制限をかけられる可能性がありますので、出国後もこれまでと同様に日本の銀行を利用されたい場合は留意が必要です。(※この点、知っている事実として書き添えていますが、銀行に黙っておくことを勧めるものではありません。それぞれのご判断でお願いします)。
クレジットカードの構成

クレジットカードについて、日本を離れると新規にカードを作ることが難しくなりますので、各クレジットカードに付与されている特典等、メリットを整理して、所有するクレジットカードの構成を考え、出国前に用意をしておいた方が良いと思います。
どういったクレジットカードが良いかは、人それぞれ生活スタイルがあると思いますし、一概には言えないところですが、海外で生活をするのであれば、JCBは、VISAやMasterに比べると使えるところが限られるため、オススメしにくいです。少なくともVISAとMasterは1枚ずつ持っておいた方が良いと思います。また、日本発行のクレジットカードのほとんどは、有効期限等によりカードが切り替わる場合、新しいカードを海外の住所には送ってもらえないと思いますので、タイミングよく帰国し、新しいカードを受け取れないことも想定して、1〜2枚の予備カードも持っておいた方が無難かと思います。
私の場合は、アメックスとVISA、Masterが2枚の計4枚体制です。アメックスは信用があれば、上限額がかなり高くなりますので、あまり機会はありませんが、高額の支払いにも対応することができます。また、カード紛失時には仮カードを海外の滞在先に送ってくれるような対応もあるそうですし(数年前に聞いた話)、コンシェルジュへの連絡も待たされることが少なく、手厚いサポートが得られるということで、高額決済、有事対応のカードとして保持しています。
あと、カードについては、あまり気にされない方もいるかも知れませんが、念のため、付帯保険の内容や適応条件等も確認しておくと良いと思います。
今回は、海外移住に向けた準備のうち、お金にまつわる部分について記載しました。
次回以降、査証の取得や出国にかかる手続き、銀行口座の開設、住居探し等、引き続き、海外生活を始める上で必要な事柄についてまとめていきたいと思いますので、また見に来て頂ければ嬉しいです。
今日はこのあたりで。
それでは!